特別展「孫文と梅屋庄吉―100年前の中国と日本」 公式図録

本書は、辛亥革命百年を記念して東京国立博物館が企画した特別展の公式図録であり、中国革命の父・孫文（孫中山）と日本の実業家・梅屋庄吉との深い友情、そして20世紀初頭における日中交流の歴史的背景に焦点を当てている。

梅屋庄吉は孫文の理念に共鳴し、物質的にも精神的にもその革命事業を支援した人物である。二人の交流は、清朝末期の激動する時代を映し出すとともに、東アジア近代史における複雑で深遠な国際的絆を物語っている。

図録には、当時の貴重な原資料を中心に、古写真、手稿、書簡、文物、地図などが多数収録されており、革命史と文化交流の実像を多面的に再現している。歴史資料としての価値はもちろん、東アジア近代史を読み解く上でも欠かせない一冊である。

出版  東京国立博物館 毎日新聞社

発行  2011年

頁数  190

サイズ  305×200mm